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こざ企画

THOUGHTS 考えていること

これからのテーマだと思う事や将来実践してみたい事など、
今考えていることをコラム調に書き留めています。
共感できるものがあれば、互いの才能や知恵を持ち寄ってカタチにできれば面白そうです。

トトノエ富山 Tuning Physical and Mental in TOYAMA

出身地の富山県を「カラダとココロを調える街」として発信したい。北陸新幹線開通とともに東京ー富山間は2時間7分で往来できるようになり、東京から薬のまち富山へ日帰りも容易になる。人々の行き来が盛んになることを期待して富山県はこれまで以上に東京から、ひいては日本中からの眼差しを意識しなければならない。

 

県民に向けた新幹線開業対策プロジェクトの新聞広告で謳われた「な〜んもないちゃ、じゃない。」と印象的なキャッチコピーに象徴されるように、富山県民は地元の良いところを尋ねられて何もないと答えてしまう性格。慎ましやかで良いともとれるし、アピール下手な残念さもある。「な〜んもないちゃ」の言葉の裏には「富山は観光という華やかな響きにふさわしい街かどうか疑問」というニュアンスを含んでるように思う。

 

無理やり観光地になる必要はない。華やかな部分は金沢に任せて、薬のまちだった富山は「カラダとココロを調える街」として都会の喧騒の中で暮らす東京人を癒やすオアシスになれば良い。それが実質志向の富山向きのテーマのように思う。身体と精神を調えることを目的とした食事、温泉、睡眠、健康診断、漢方、整体、マッサージ、座禅、景勝巡り、文化体験などカラダとココロを調えるプランのアイデアを話し合いたい。

時代とデザイン

「これからはデザインの時代や」アメリカ視察から帰国した松下幸之助が語ったそうだ。1951年は朝鮮戦争の軍需景気に沸いていた。戦後日本を担う企業家の目に映ったデザインの使い勝手に対する率直な言葉である。

 
デザインは格好良いものを作るといったイメージが強い。そのことを誤解だとは思わない。ただし、格好良いなと判定する価値観は時代と共に流動している。それを洞察し、且つ表現できなければ本当に良いとは思ってもらえない。世の中の真偽を見極める目は日に日にシビアになっている。たとえ古くても、小さくても、少なくても、遅くても、本当のことを発信するのが今は格好良い。ウソをつかない、見栄を張らない、等身大であることが“スマート”と言い表される時代。

 
松下幸之助らが牽引した経済成長の恩恵に埋もれながら、そしてまたそれを掻き分けながら、時代は本質的価値を求める局面に差し掛かっているのかもしれない。

相模原から日本を見つめる

2014年度から東京ー名古屋間を40分で結ぶリニア中央新幹線の着工が始まる。そして2013年9月そのルートと中間駅が発表された。相模原市橋本に「神奈川駅(?)」が誕生予定となる。一時間に何本のリニア新幹線が停まるのかつい期待してしまうところだが、僕はこの計画が相模原から日本の「センス」を見つめ直す絶好の機会だと思っている。

 
相模原のことをしばしば「日本の縮図」だと例えられる。人口構成や伸び率、マーケティングの観点からその比喩を用いられるのだが、それだけではない。養蚕を主とする畑作農村から軍事都市へと壮大な都市整備が始まり、敗戦後、軍用地は一部アメリカに接収され工業地として運用された背景がある。そして内陸工業都市として発展を続け政令市となり、昨今では大型マンションや商業地が増え始めているというプロセスがある。

 
僕はこの地域が持っている「センス」は工業的感覚の上に成り立っていると思う。軍事立国から工業立国へと国家のかけ声にならって変遷してきた土地が持っている律儀な「センス」を可視化してみたい。この地域の「センス」を顕在化させることが日本の未来を考える手がかりにきっとなる。

デザインでVISIONを可視化する

この言葉をこれからの根本的なテーマにしようと思う。あらゆる物事を共有できるように可視化することはグラフィックデザイナーの職能。その対象をVISIONとしたい。理想像、未来像、先見の明、見通し、有様、想像、幻、夢、魅力などあらゆる意訳があるだろうがどれでも構わない。

 
僕がこれまで仕事をしてきた中で「何をデザインするか」ではなく「何が必要なのか」を考えることから着手することが多い。対象のVISIONを僕自身が知ることから始まり、それを伝えるために必要な方法を構想していく。それを整理して可視化することで立ち現れるのは「共感」ではないかと思う。デザイナーはその「共感」を生み出す仕組みを依頼主や協働者と共に考え、目に見えるカタチに展開する。

 
僕は、地域・企業・商品あるいは誰かのVISIONを目利きし、それを「共感」できるようにする仕事をしたいと思っている。グラフィックデザインを通して、ちゃんと魅力を伝え、良いモノを良いと言いたい。