2013年9月24日
相模原から日本を見つめる
2014年度から東京ー名古屋間を40分で結ぶリニア中央新幹線の着工が始まる。そして2013年9月そのルートと中間駅が発表された。相模原市橋本に「神奈川駅(?)」が誕生予定となる。一時間に何本のリニア新幹線が停まるのかつい期待してしまうところだが、僕はこの計画が相模原から日本の「センス」を見つめ直す絶好の機会だと思っている。
相模原のことをしばしば「日本の縮図」だと例えられる。人口構成や伸び率、マーケティングの観点からその比喩を用いられるのだが、それだけではない。養蚕を主とする畑作農村から軍事都市へと壮大な都市整備が始まり、敗戦後、軍用地は一部アメリカに接収され工業地として運用された背景がある。そして内陸工業都市として発展を続け政令市となり、昨今では大型マンションや商業地が増え始めているというプロセスがある。
僕はこの地域が持っている「センス」は工業的感覚の上に成り立っていると思う。軍事立国から工業立国へと国家のかけ声にならって変遷してきた土地が持っている律儀な「センス」を可視化してみたい。この地域の「センス」を顕在化させることが日本の未来を考える手がかりにきっとなる。